NETFLIXの最強人事戦略~自由と責任の文化を築く~
NETFLIXの最強人事戦略~自由と責任の文化を築く
パティ・マッコード (著), 櫻井 祐子 (翻訳) 177ページ
現職のBOSSが「色々考えさせられるいい本」とコメントしていたので、読んでみました。
- 序章 新しい働き方――自由と責任の文化を育む
- 第1章 成功に貢献することが最大のモチベーション――従業員を大人として扱う
- 第2章 従業員一人ひとりが事業を理解する――課題が何であるかをつねに伝える
- 第3章 人はうそやごまかしを嫌う――徹底的に正直になる
- 第4章 議論を活発にする――意見を育み、事実に基づいて議論を行う
- 第5章 未来の理想の会社を今からつくり始める――徹底して未来に目を向ける
- 第6章 どの仕事にも優秀な人材を配置する――すべての職務に適材を
- 第7章 会社にもたらす価値をもとに報酬を決める――報酬は主観的判断である
- 第8章 円満な解雇の方法――必要な人事変更は迅速に
いや。なかなか衝撃的な本でした。
「チームが最高の成果を挙げられるのは、メンバー員が最終目標を理解し、その目標に到達するために思うままに創造性を発揮して問題解決にとりくめるときだ」「チームのやる気を最大に高めるのは、優れたチームメンバーが、つまり、ともに切磋琢磨しながらすばらしい仕事ができるメンバーがそろっていることだ」あたりは馴染み深い表現ですし「経営者の最も重要な仕事は、ともに切磋琢磨しながらすばらしい仕事ができるハイパフォーマーだけをチームにとりそろえることだ」
という記述にも異論はございません。
が、それが「マネージャーは成功しているスポーツチームを手本にしよう。スポーツチームはたえず新しい人材をスカウトし、布陣を入れ替えている。マネージャーの仕事はチームを作ることであって、家族を養うことではない」「チームメンバーの中には、会社が目指す未来に好業績を挙げられるような人材に成長しない人もいる。そうしたメンバーの能力開発に投資するのは会社の仕事ではない。製品と市場の開発が会社の仕事である」「業績にとってベストだと思えば、社内の人材を開発・登用しよう。社外から採用した方がよければ、迷わずそうしよう」
となると、少々「マジで!?」となってきます。
言ってることは間違ってないんですよね。確かに「その通り!!」ではあるのですが、なんかちょっと、そういう組織を「理想の組織」とは呼べない自分がいるんですよね。
でもね、「従業員エンゲージメントにとらわれるのは的外れだ。やる気の高さと業績の高さの間に必ずしも相関性はない」とか「従業員一人ひとりが自分の能力開発に責任をもつのが理想的だ。これができれば、従業員と会社の双方に最適な成長が望める」あたりは「真実かもしれない」と思う部分もあり。
まさに、BOSSが言っていたとおり「色々考えさせられるいい本」。。でした。
こういう視点も踏まえた上で、あらためて自分の考える「理想の組織」ってなんだろう?と考えてみたくなりました。